1839年のパリの屋上から暗室へ。ピントを合わせ、銀板を金色に染め、光を集め、像を浮かばせて留め、鏡に宿った記憶を手に取るまで、一枚の銀板とたどる冒険です。
1839年、パリ。屋上に置かれた木の箱が、世界で初めて売り出された写真機です。前にはめたレンズが外の光を集め、箱の奥のすりガラスに景色を結びます。映るのは上下も左右も逆さの、しかし木の葉の揺れまでそのまま動いている景色。この光を、まだ誰も残したことがありませんでした。
1839年に売り出された Giroux のカメラ: Le Daguerreotype 。
屋上のカメラに近づき、暗箱の中へ入ります。すりガラスに映る景色が、外のどれとつながっているかを確かめます。撮るものは、大通り・肖像・静物から選べます。
レンズを通った光は、上から来たものが下へ、右から来たものが左へ届きます。だから像は逆さになります。
上の階から見下ろす晴れた大通り。人と馬車が行き交い、並木が揺れ、角で一人が靴を磨かせている。
すりガラスに映る景色が逆さになるのはなぜですか?